大型の甲殻類で、脚を広げると1m以上になるタラバガニは、カニの王様とも呼ばれています。
そんなタラバガニですが、実際はカニではなくヤドカリの仲間だと言うことを知っていますか?
タラバガニはカニじゃない理由について見ていきましょう。
カニじゃない理由
タラバガニは十脚甲殻類で、ハサミが1組、脚が4組の計10脚を持っています。
外見はカニに似ていますが実際にはヤドカリの仲間であり、後ろの脚が極端に小さく、特に5番目の脚は甲羅に隠れています。
これがエビ、カニ、ヤドカリの分類において、タラバガニがヤドカリに含まれる理由。
タラバガニの5番目の小さな脚は主にエラの掃除を担当しており、重要な役割を果たしている。
また、ヤドカリ同様にタラバガニのメスの腹部は右にねじれており、縦向きに移動することができる特徴も持っています。
タラバガニ
タラバガニはエビ目に分類される甲殻類で、エビ目内では十脚目(異尾下目)に属する。具体的にはヤドカリ下目に分類され、タラバガニ科に含まれる種の一つ。タラバガニ属には、タラバガニを含む5つの種が知られている。
生物学的には、タラバガニはヤドカリの仲間であり、カニ下目ではなくヤドカリ下目に位置づけられる。この分類の根拠として、メスの腹部が左右非対称で腹肢が左側にしかない、第5脚が小さく鰓室内にさしこまれている、などが挙げられます。
これにより、見た目はカニに似ていますが、生物学的には「カニの形をしたヤドカリ」ということになります。
タラバガニの外見は大型で、甲幅は約25cmあり、脚を広げると1mを超えることもあります。全身は短い棘状の突起で覆われており、食用として流通する際には茹でることで赤橙色に変化します。
タラバガニの分布は寒海性で、北太平洋(樺太沿岸・オホーツク海・ベーリング海・アラスカ沿岸)や日本海、北極海の冷水帯(水温10℃以下)に生息。生息深度は季節や性齢によって異なり、北海道周辺では180メートルから200メートル、北極海では水深30メートルなどが報告されている。
タラバガニの繁殖においては、通常期にはオスとメスが分かれて集団で生息し、春になると水深30メートルから50メートルほどの浅い海底に集まります。
メスは産卵し、卵は1年程度抱卵した後に孵化します。成長には時間がかかり、10年ほどでオス・メスともに10cmほどで性成熟します。寿命はオスが30年から31年程度、メスが25年から34年程度と推定されています。
漁獲においては、日本ではオホーツク海が主要な漁場で、刺し網や沖合底引き網を使用して捕獲されます。メスの採捕は規制されており、持続可能な漁業管理が試みられています。
また、アメリカのアラスカ州やノルウェーなどでもタラバガニの漁獲が行われ、これらの地域からも日本に輸入されています。
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