かつて株を持っている人は「株券」と呼ばれる紙の証券を大切に保管していました。
しかし、2009年1月から日本ではすべての株券が廃止され、電子化されています。
では、なぜ株券は紙から電子に変わったのか?
今回はその理由と、電子化によるメリット・デメリット、さらに海外での株券電子化の動きについても解説します。
株券はいつ電子化されたのか?
日本では、2009年1月5日から株券が完全に電子化されました。
これにより、投資家が保有する株はすべて証券会社などを通じて「電子的に管理」されるようになりました。
株券が電子化された理由
紛失・盗難などのトラブル防止
紙の株券は、紛失や盗難のリスクが常につきまといました。
万が一盗まれた場合、名義変更されてしまうと所有権を主張するのが難しくなるという問題がありました。
売買の効率化
紙の株券では、売買のたびに株券を受け渡しする必要があり、取引に時間とコストがかかっていました。
電子化されることで、取引のスピードが格段に上がり、株式市場の効率化につながったのです。
配当や株主優待の手続きがスムーズに
紙の株券時代は、配当金や株主優待を受け取る際にも株券の提示や名義確認が必要でした。
電子化によって、証券会社や信託銀行を通じて自動的に処理されるようになり、利便性が大きく向上しました。
株券電子化のメリット
- 紛失・盗難のリスクがなくなる
- 取引がスムーズでスピーディー
- 配当や株主優待の手続きが簡単
- 株主名簿の管理が正確に行える
株券電子化のデメリットはある?
一方で、電子化によるデメリットもあります。
- 実物としての「株券コレクション」が消滅した
- 紙の株券を担保に融資を受けるといった使い方ができなくなった
- 電子システムに依存するため、万一システム障害が起きた場合に影響が大きい
海外ではいつから株券が電子化されたのか?
日本だけでなく、世界中で株券の電子化は進められてきました。
- アメリカ
1975年に「証券取引法修正」により株券のペーパーレス化が本格的にスタート。
1980年代以降、電子的な管理が主流になりました。 - ヨーロッパ
イギリスは1996年に「CRESTシステム」が導入され、株券が電子的に管理されるように。
ドイツやフランスなど大陸諸国も1990年代に電子化を進めています。 - アジア
香港やシンガポールなど主要な金融市場でも2000年代初頭に株券の電子化が進みました。
つまり、日本が2009年に株券を電子化したのは、国際的な流れから見てもやや遅めでしたが、世界基準に追いついた形といえます。
まとめ
- 株券は日本では2009年に完全電子化された
- 理由は「紛失・盗難防止」「取引の効率化」「配当手続きの簡略化」
- メリットは多いが「紙の株券がなくなった寂しさ」を感じる人もいる
- 海外では1970年代から電子化が進められ、日本は国際基準に合わせる形で導入された
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